聖書日課 イザヤ書48章(新共同訳 旧約pp.1140-1142)
本章には「バビロン」捕囚からの解放の預言が記されている。
「バビロンを出よ、カルデアを逃げ去るがよい。喜びの声をもって告げ知らせ／地の果てまで響かせ、届かせよ。主は僕ヤコブを贖われた、と言え。主が彼らを導いて乾いた地を行かせるときも／彼らは渇くことがない。主は彼らのために岩から水を流れ出させる。岩は裂け、水がほとばしる」(20～21節)。
イザヤが語ったとすれば、バビロンからの解放の200年近く前に告げられた言葉ということになる。何故主なる神は、前もって事を告げ知らせられるのだろうか。それについて次のように言われている。
「お前が頑固で、鉄の首筋をもち／青銅の額をもつことを知っているから／わたしはお前に昔から知らせ／事が起こる前に告げておいた。これらのことを起こしたのは、わたしの偶像だ／これを命じたのは、わたしの木像と鋳像だと／お前に言わせないためだ」(4～5節)。
素晴らしいことが起こった時、それを主なる神の御業として喜び、感謝するよりも、偶然とか、自分達の力によってそうなったと考えるのが多くの人の常ではないか。いや、神の民イスラエルがそうだったように、キリスト者である私達も、心底から主なる神の御業と確信して喜び、感謝するということをしない時がある。
それは、主なる神やその御業についての教えは知っていても、自分の人生の現実の中に主なる神を迎え入れようとせず、主なる神の支配に服していないため、信仰が頭の中だけのことになってしまっているからかも知れない。
聖書の神は、人間の歴史の中に生きて働かれる方であり、あなたや私の現実の人生、日常の生活の中に共におられ、素晴らしい御業を行って下さっている。だからこそ信じるに価する存在である。
しかし、主なる神は、なかなか信じようとせず、従おうともしない心頑ななイスラエルの人々に向かって、それでもなおこう呼びかけられる。
「イスラエルの聖なる神／あなたを贖う主はこう言われる。わたしは主、あなたの神／わたしはあなたを教えて力をもたせ／あなたを導いて道を行かせる」(17節)。
反逆するイスラエルの民に、それでもなお主なる神は「あなたの神」と言って下さる。この方は、今も私達に向かって「わたしは主、あなたの神」と呼びかけておられる。私達が主なる神に愛され、祝福されて幸せに生きるために、昼も夜も呼びかけておられる。その御声があなたの心にも届いていないだろうか。
祈り
愛する天のお父様、あなたの尊い御名を心からほめたたえます。今日もあなたの大きな愛と深い慈しみに包んで下さり、御前に引き出して下さったことを心から感謝致します。
主よ、私達は苦しみがやって来ることを望みはしませんし、平穏に暮らせる時は、あなたの守りを感謝しながら生活したいと思います。
しかし、苦しみがやって来た時、なお自分があなたの御手の中に握られていることを知り、この中に取り去られるべき罪や汚れがあることを告白することが出来ますように。そして、あなたの御手に全てを委ね、清めていただきたいと思います。
主よ、順境の時も、逆境の時も私達はあなたのものです。あなたが握って下さっています。全てをあなたに感謝し、全てをあなたに任せて生きる、その喜びで私達を満たして下さい。
今、痛みの中、苦しみ、悩みの中にあるお一人お一人をあなたご自身が握り、支え、導いて下さいますように。悩みの炉の中から輝く神の子の姿を取り出して下さいますよう、心からお願い致します。
感謝して、尊いイエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
西原新生バプテスト教会
主日礼拝 毎週日曜日10:30～12:00
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