聖書日課 ヨハネの黙示録9章(新共同訳 新約pp.462-463)
9章では、いよいよ第五のラッパが吹かれ、更に厳しい主なる神の審判が行われる。
「第五の天使がラッパを吹いた。すると、一つの星が天から地上へ落ちて来るのが見えた。この星に、底なしの淵に通じる穴を開く鍵が与えられ、それが底なしの淵の穴を開くと、大きなかまどから出るような煙が穴から立ち上り、太陽も空も穴からの煙のために暗くなった」(1~2節)。
「天から地上へ落ちて来」た「一つの星」は、「底なしの淵に通じる穴を開く鍵が与えられ」たことから(1節)、霊的な存在で、恐らく天使であろうと思われる(20章1~3節参照)。また、「底なしの淵に通じる穴」は(2節)、サタンと悪霊達がいる場所である(ルカによる福音書8章31節)。これが開くと「煙が穴から立ち上り」(2節)、「煙の中から、いなごの群れが地上へ出て来」て(3節)、「額に神の刻印を押されていない人」に「害を加え」(4節)、人々は、その期間、「切に死を望ん」だ(6節)。
このいなごは、「底なしの淵の使いを王としていただいている」と言われていることから(11節)、サタンの手下の悪霊達を意味していると思われる。彼らは、「五か月の間」(5節)、偽りと不信心の毒をもって主なる神を信じない者を苦しめ、生きる意味を失わせ、切に死を望むようにさせる。しかも、「この人々は、その期間、死にたいと願っても死ぬことができず」とあるように(6節)、死によって苦しみから解放されることさえ出来なかった。
次に、第六のラッパが吹かれると、「ユーフラテスのほとりにつながれている四人の天使」が「人間の三分の一を殺すために解き放たれた」(14~15節)。この時ヨハネは、幻の中で「二億」人もの大軍団を見たと述べている(16節)。
「わたしは幻の中で馬とそれに乗っている者たちを見たが、その様子はこうであった。彼らは、炎、紫、および硫黄の色の胸当てを着けており、馬の頭は獅子の頭のようで、口からは火と煙と硫黄とを吐いていた。その口から吐く火と煙と硫黄、この三つの災いで人間の三分の一が殺された」(17~18節)。
これを戦車や核兵器が用いられる大戦争を意味すると解釈する人もいる。いずれにせよ、人類の三分の一が殺されるような大きな災いが全世界を襲うと聖書ははっきり述べている。しかし、このような恐ろしい「災いに遭っ」たにもかかわらず、「殺されずに残った人間」は「なおも、悪霊どもや、金、銀、銅、石、木それぞれで造った偶像を礼拝することをやめ」ず(20節)、また「人を殺すこと、まじない、みだらな行い、盗みを悔い改めなかった」(21節)。世の終わりには、人々の心はますます頑なになっていく。
最後に、とても大切なことを確認しておきたい。それは、この時教会とキリスト者は、どうしているのかということである。このような恐ろしい災いが世界を襲っている時、教会と大患難時代に殉教した人々は、天に上げられて平和と喜びの内に主なる神の御前にいる。いなごによる災いの時に、「額に神の刻印を押されていない人々には害を加えてもよい、と言い渡された」とあるように(4節)、どんなに大きな災いの時にも、主なる神はご自身に属する者とそうでない者を区別しておられる。主に属する者の幸いがここにもある。
西原新生バプテスト教会
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