〈神〉と呼ばれる存在は沢山ある。人間が〈神〉に祭り上げられる国もある。しかし、主なる神は唯一であり、「主」の「ほかに神はいない」。これが聖書の主張するところである。
「あなたは、今日、上の天においても下の地においても主こそ神であり、ほかに神のいないことをわきまえ、心に留め、今日、わたしが命じる主の掟と戒めを守りなさい。そうすれば、あなたもあなたに続く子孫も幸いを得、あなたの神、主がとこしえに与えられる土地で長く生きる」(39～40節)。
4章では、このような神が他にあるだろうかと何度も問いかけている。
「いつ呼び求めても、近くにおられる我々の神、主のような神を持つ大いなる国民がどこにあるだろうか。またわたしが今日あなたたちに授けるこのすべての律法のように、正しい掟と法を持つ大いなる国民がどこにいるだろうか」(7～8節)。
唯一にして真の神は、「近くにおられる」神である。そして、「正しい掟と法」を「授ける」神である。このような神が他にあるだろうか。単に人間の願い事を叶えるだけの神など、本当の神ではない。
また、こうも言われている。
「あなたの神、主は憐れみ深い神であり、あなたを見捨てることも滅ぼすことも、あなたの先祖に誓われた契約を忘れられることもないからである」(31節)。
唯一にして真の神は、「契約」の神である。主なる神はご自分の民を「見捨てることも滅ぼすことも」なく、「誓われた契約を忘れられることもない」真実な神である。このような神が他にあるだろうか。
更に、こう告げられている。
「あるいは、あなたたちの神、主がエジプトにおいてあなたの目の前でなさったように、さまざまな試みとしるしと奇跡を行い、戦いと力ある御手と伸ばした御腕と大いなる恐るべき行為をもって、あえて一つの国民を他の国民の中から選び出し、御自身のものとされた神があったであろうか」(34節)。
唯一にして真の神は、〈導き出される神〉である。罪の世界から救い出し、「御自身のもの」として養われる神である。このような神が他にあるだろうか。現状の中でその場凌ぎの慰めをするだけの神ではない。そこから出て来るよう導き出される神である。
この主なる神は、アブラハムをハランの地から導き出し(創世記12章4節)、ロトをソドムから導き出し(同19章17節)、イスラエルの民をエジプトから導き出し、ラザロを墓の中から導き出された(ヨハネによる福音書11章43～44節)。
そして、私達を罪の奴隷の中から導き出し、神の子として下さった。私達はこの世から導き出され、天の御国の国民とされ、養われている。このような神が他にあるだろうか。
「あなたは、主こそ神であり、ほかに神はいないということを示され、知るに至った」(35節)。
西原新生バプテスト教会
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