聖書日課 使徒言行録21章(新共同訳 新約pp.255-258)
パウロは、エルサレムに向かって進んでいた。途中立ち寄ったどの町でも、主の弟子達に歓迎され、迎え入れられた。しかし、彼らは、エルサレムでパウロに危険が及ぼうとしていることを聖霊によって知り、「エルサレムへ行かないように」「しきりに頼んだ」(4節、11~12節)。
それに対し、パウロは言った。「泣いたり、わたしの心をくじいたり、いったいこれはどういうことですか。主イエスの名のためならば、エルサレムで縛られることばかりか死ぬことさえも、わたしは覚悟しているのです」(13節)。
こうしてパウロ達は、遂にエルサレムにやって来た(15節)。翌日、パウロは、早速エルサレム教会の指導者であったヤコブを訪問し(18節)、自分達の宣教旅行を通して「神が異邦人の間で行われたことを、詳しく説明した」(19節)。すると、「人々は皆神を賛美し」た(20節)。
その一方で、エルサレムの人々は、パウロについてユダヤ人の間で良からぬ噂が立っていることを心配し(21節)、その誤解を解くために一つの提案をした。それは、「誓願を立てた」「四人」の人と一緒に神殿に行って「身を清め」、「彼らのために頭をそる費用を出して」あげるというものであった。それによって、パウロが「律法を守って正しく生活している、ということ」をユダヤ人に示そうとした(24節)。パウロはその提案を受け入れた。そして、翌日その四人と「一緒に清めの式を受けて神殿に入り」、七日間の「清めの期間」を過ごした(26節)。
ところが、「七日の期間が終わろうとしていたとき、アジア州から来たユダヤ人たちが神殿の境内でパウロを見つけ、全群衆を扇動して彼を捕らえ」た(27節)。彼らは、パウロが律法を「無視することを、至るところだれにでも教え」、異邦人を神殿の「境内に連れ込ん」だと叫び(28節)、彼を殺そうとした(31節)。そのため、「エルサレム中が混乱状態に陥っ」た(31節)。そこでローマの守備隊が駆けつけて(32節)、「パウロを捕らえ」(33節)、「兵営に連れて行」ってしまった(34節)。
結局、パウロは危険を避けることが出来なかった。しかし、それこそ主なる神の御計画だった。それによってパウロはローマに行き、そこで更に多くの人々に福音を宣べ伝える道が開かれた。
この時、パウロはローマの守備隊長に、「どうか、この人たちに話をさせてください」(39節)と願い出ている。そして、「階段の上に立ち」、騒ぎ立てる「民衆を手で制した」。「すっかり静かになったとき、パウロはヘブライ語で話し始めた」(40節)。信仰の確信に立つパウロを通して主なる神の大きな力が現され、人々を圧倒したのである。主なる神の御計画は、人間の思いや知恵を超えて、着々と進められていく。主なる神とその御計画への確信に立つ者を通して、御臨在と御業が豊かに現される。
西原新生バプテスト教会
主日礼拝 毎週日曜日10:30~12:00
〒903-0121 沖縄県中頭郡西原町字内間27-2
電話・FAX 098-946-0119
https://nschrist1972.hatenablog.com/
〈地図〉