聖書日課 歴代誌上29章(新共同訳 旧約pp.668-670)
ダビデ王の遺言は更に続く。ダビデは「全会衆を前にして」、ソロモンに委ねられた〈神殿建設〉という大事業を、皆の協力のもとで完成して欲しいと願っている。
「ダビデ王は全会衆を前にして言った。『わが子ソロモンを神はただ一人お選びになったが、まだ若くて力弱く、この工事は大きい。この宮は人のためではなく神なる主のためのものだからである』」(1節)。
ソロモンは「まだ若くて力弱」かった。〈神殿建設〉は、経験の少ないソロモンがひとりで出来ることではなかった。皆の献身的な協力が必要だった。
そして、この大事業は「人のためではなく神なる主のためのもの」であると述べている。
マスメディアを賑わせる様々なイベントや事業は、殆どが「人のため」のものである。「神なる主のためのもの」と言える事業はどこにあるのだろうか。
「人のため」の事業が一概に悪いわけではない。単なる自己顕示を目的とした事業もあれば、他者のためという愛と配慮のこもった事業もあり、様々である。震災の被災者や戦争の避難民に対する支援も大切な事業である。
しかし、忘れてはならないのは、「神なる主のため」という視点である。この視点を見失うと、やがてそれを為した人間が褒めそやされ、肉なる自慢話になり、更にはやっかみや嫉妬を生み出し、ドロドロとした権力争いへと堕落してしまう。
「キリストの体」なる教会を建て上げるという新約の時代の一大事業が、主なる神を愛し、主なる神に栄光を帰そうとする人々によって成し遂げられるように。「神なる主のため」という視点を失うことがないように。
西原新生バプテスト教会
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