聖書日課 イザヤ書41章(新共同訳 旧約pp.1125-1128)
紀元前5世紀後半、ペルシアのキュロス王はバビロンを攻略し、瞬く間に世界の覇者となった。そして、このキュロス王によってイスラエルのバビロン捕囚からの解放がなされた。
「島々よ、わたしのもとに来て静まれ。国々の民よ、力を新たにせよ。進み出て語れ。互いに近づいて裁きを行おう。東からふさわしい人を奮い立たせ、足もとに招き/国々を彼に渡して、王たちを従わせたのは誰か。この人の剣は彼らを塵のように/弓は彼らをわらのように散らす。彼は敵を追い、安全に道を進み/彼の足をとどめるものはない。この事を起こし、成し遂げたのは誰か。それは、主なるわたし。初めから代々の人を呼び出すもの/初めであり、後の代と共にいるもの」(1~4節)。
2節の「東からふさわしい人を奮い立たせ」とは、キュロス王を指していると言われている。しかし、ここで示されているのは、その王を立て、「この事を起こし、成し遂げたのは…主なるわたし」であるということである。つまり、目に見える歴史は、人間の考えや思惑だけで動かされているのではなく、目に見えない主なる神によって支配されていると聖書は宣言している。
この時、主なる神は神の民イスラエルに向かって言われた。
「わたしの僕イスラエルよ。わたしの選んだヤコブよ。わたしの愛する友アブラハムの末よ。わたしはあなたを固くとらえ/地の果て、その隅々から呼び出して言った。あなたはわたしの僕/わたしはあなたを選び、決して見捨てない。恐れることはない、わたしはあなたと共にいる神。たじろぐな、わたしはあなたの神。勢いを与えてあなたを助け/わたしの救いの右の手であなたを支える」(8~10節)。
人の考えや思惑を超えたところでうごめく歴史の中で、「恐れ」、「たじろぐ」神の民に向かって、主なる神は「恐れることはない、わたしはあなたと共にいる神。たじろぐな、わたしはあなたの神。勢いを与えてあなたを助け/わたしの救いの右の手であなたを支える」と宣言される。
この主なる神の言葉を信じ、目に見える現実の中に目に見えない主なる神の御手による支配があることを信じて見ていくところに、キリスト者の信仰がある。その時、主は確かに私達と共にいて、助け支えて下さる方であることを体験する。
祈り
愛する天のお父様、あなたの尊い御名を心からほめたたえます。今日もあなたの御恵みの中、深い慈しみに包んで下さり、御前に引き出して下さいました。
主よ、私は心の中に性悪な部分を抱えています。あなたの御心を知りながら、それを行わない悪い僕です。あなたは、このような者を握って放さず、悪魔に触れさせることをなさいませんでした。そして、御前に引き出し、いつも言い聞かせて下さいます。「あなたはわたしの僕/わたしはあなたを選び、決して見捨てない」と。
あなたの圧倒的な愛の前に私は、ただひれ伏します。どうか、この悪い心を赦し、清め、あなたの御心を行うに相応しい者として下さい。あなたの十字架の血潮を注ぎ、もう一度、心を造り直して下さい。
祈りの言葉があなたに届いていないと思うような状況にいるお一人お一人を支えて下さい。あなたがお一人お一人を掴んでおられることを、知ることが出来ますよう、助けて下さい。お一人お一人はあなたの僕です。お一人お一人を礼拝に連れ帰り、神の子の喜びと尊厳に充ち溢れさせて下さい。
感謝して、尊いイエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
西原新生バプテスト教会
主日礼拝 毎週日曜日10:30~12:00
〒903-0121 沖縄県中頭郡西原町内間27-2
電話・FAX 098-946-0119
メールアドレス