聖書日課 イザヤ書40章(新共同訳 旧約pp.1123-1125)
イザヤ書は40章から後半に入る。39章までの前半は、主にアッシリアによる主の審判と警告が語られていた。しかし、40章からの後半には、バビロン捕囚及び終末における解放と救いの預言が語られている。その意味で、イザヤ書は40章を境に、裁きと滅びの暗黒から救いと解放の光明の世界に突然移り変わる。
「慰めよ、わたしの民を慰めよと/あなたたちの神は言われる。エルサレムの心に語りかけ/彼女に呼びかけよ/苦役の時は今や満ち、彼女の咎は償われた、と。罪のすべてに倍する報いを/主の御手から受けた、と」(1~2節)。
前半の預言は、預言者イザヤが生きていた時代に直接関わる内容であり、その時代の人々に向かって語られたものだった。しかし、イザヤの語る言葉は、殆ど聞き入れられることはなかった。その結果、北王国は滅ぼされ、南王国もますます主なる神から離れていった。それは、罪と汚れと滅びの暗黒の世界、夢も希望も慰めの欠片もない時代であった。
しかし、主なる神は、そのような暗闇の世界に生きる人々になお、慰めの言葉、解放と救いの約束、希望の光となる言葉を語りかけて下さった。闇が深ければ深いほど、光が輝く。「罪が増したところには、恵みはなおいっそう満ちあふれ」る(ローマによる福音書5章20節)。暗い時代だからこそ、夢も希望もない時代だからこそ、主なる神はなお力強く語りかけられた。
「見よ、あなたたちの神/見よ、主なる神。彼は力を帯びて来られ/御腕をもって統治される。見よ、主のかち得られたものは御もとに従い/主の働きの実りは御前を進む」(9~10節)。
主なる神を見上げる時、希望が湧き上がる。そして、「主に望みをおく」者には、「新たな力」が与えられる。
「あなたは知らないのか、聞いたことはないのか。主は、とこしえにいます神/地の果てに及ぶすべてのものの造り主。倦むことなく、疲れることなく/その英知は究めがたい。疲れた者に力を与え/勢いを失っている者に大きな力を与えられる。若者も倦み、疲れ、勇士もつまずき倒れようが/主に望みをおく人は新たな力を得/鷲のように翼を張って上る。走っても弱ることなく、歩いても疲れない」(28~31節)。
あなたは今、何を見上げ、どこに「望みをお」いているだろうか。
祈り
愛する天のお父様、あなたの尊い御名を心からほめたたえます。今日もあなたの大きな恵みの中に置いて、御前に引き出して下さったことを心から感謝致します。
主よ、痛みと苦しみの中であなたを待ち望む信仰をお与え下さい。現実の痛みに支配されない霊の自由、あなたとの交わりの自由を与えて下さい。あなたを告白し、あなたを喜び、あなたを賛美する自由を与えて下さい。
私達は、この自由を与えられ、やがて現実の痛みと苦しみから立ち上がり、「鷲のように翼を張って」あなたのところに上っていくでしょう。
主よ、どうか病に苦しみ、痛みの中にある方をあなたご自身が支え、癒して下さい。お一人お一人を苦しめるものをあなたご自身が打ち砕き、お一人お一人に自由と力を与えて下さい。
感謝して、尊いイエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
西原新生バプテスト教会
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