聖書日課 イザヤ書23章(新共同訳 旧約pp.1094-1096)
23章には、「ティルス」と「シドン」への審判の「託宣」が記されている。この2つの都市は、古代フェニキア地方にあった海港都市で、どちらも「貿易」によって栄えた。
「ティルスについての託宣。泣き叫べ、タルシシュの船よ。ティルスは破壊され、住む家もなくなった。キティムの地から帰るやいなや/彼らはそのことを知らされた。嘆け、海辺の住人たち/シドンの貿易商たちよ。お前の使者たちは海を渡り/大いなる水を越えて行き/シホルの穀物、ナイルの収穫がお前の収入となり/お前は国々の行き交う場所であった。うろたえよ、海の砦シドンよ。海がこう言っている。『わたしは産みの苦しみをしない。子を産み、若者を育て/おとめらを、はぐくむことはできない』と。この知らせがエジプトに達したとき/人々はおののいた/ティルスについての知らせを聞いたときのように」(1~5節)。
これまでに登場したエジプト、クシュ、アッシリア、バビロンなどの国々は、政治的・軍事的大国であったのに対し、「ティルス」と「シドン」という2大都市を擁するフェニキアは、経済と通商における大国として世界に知られていた。
軍事大国に依り頼むことを警告されたユダの民が、今度は経済大国に目を向けるようになったため、主なる神は再びイザヤを通して彼らに警告を与えた。即ち、彼らが依り頼もうとしている「ティルス」や「シドン」も、主なる神の審判を受けることになるというのである。
13章のバビロンから始まり、23章の「ティルス」と「シドン」に至る諸国に対する審判の託宣は、真の神である主に信頼せず、軍事的・経済的大国に依り頼んで生きようとする神の民に対する警告であった。これらの国々は、やがて必ず主なる神によって裁かれ崩壊する。しかも、これらの国々は、真の神に敵対し、神の民を苦しめる。
主なる神は、前もって神の民に警告を与え、彼らが誰を信頼して歩むべきかをイザヤを通してはっきりと示された。主なる神の計画は歴史の中で確実に進められている。真の神への信頼、それが神の民に与えられた唯一の勝利の道である。
西原新生バプテスト教会
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