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沖縄県中頭郡西原町にあるプロテスタント教会です。毎週日曜日10:30から礼拝をささげています。家のような教会で、御言葉の分かち合いと祈りを大切にしています。2022年9月に伝道開始50周年を迎えました。

聖書日課 ヤコブの手紙1章

聖書日課 ヤコブの手紙1章(新共同訳 新約pp.421-422)

 新約聖書「試練」と訳されている言葉は、多くの場合「誘惑」と訳される。「試練」「誘惑」は、日本語としてはかなり意味合いが異なるが、原文では同じ言葉である。

 ここで言われている「試練」とは、キリスト者の身に降りかかる苦難のことである。当時のキリスト者にとっては、迫害が大きな割合を占めていたに違いない。しかし、2節に「いろいろな試練」とあるように、苦難は迫害だけではない。また、互いに絡み合っているものである。

 いずれにせよ、苦難は人間を主なる神から引き離す「誘惑」としても働く。主なる神への〈信頼〉から〈疑い〉へと導く。そして、人間を罪へと引きずり込む力として働く。

 だが、苦難が「誘惑」として働く時は、私達の信仰の内実が問われる時でもある。私達は一体誰を信じているのか。何を信じているのか。どのように信じているのか。そのことが問われる。

 それ故、ヤコブは次のように励ましている。

「わたしの兄弟たち、いろいろな試練に出会うときは、この上ない喜びと思いなさい」(2節)。

 もし苦難が「誘惑」でしかないならば、どう考えてもそれは喜びにはならない。しかし、苦難は単なる「誘惑」以上のものである。信仰の内実を問われることは、それ自体悪ではなく、寧ろ私達に必要なことである。それは「忍耐」を私達の内に生じさせるからである。

「信仰が試されることで忍耐が生じると、あなたがたは知っています」(3節)。

 ここで言われている「忍耐」とは、人間の性質としての〈我慢強さ〉のことではない。「忍耐」と訳されている言葉は〈留まる〉という言葉に由来する。「忍耐」とは信仰に留まることの出来る力である。

 そして、信仰に留まるためには、信仰の内実が明瞭でなければならない。私は誰を信じているのか、何を信じているのか、どのように信じているのかが明瞭になれば、信仰と共に希望がはっきりと見えてくる。そのように、信仰が試される時は、信仰が確かにされる時、希望が確かにされる時ともなり得る。

 更に、ヤコブは次のように言う。

「あくまでも忍耐しなさい。そうすれば、完全で申し分なく、何一つ欠けたところのない人になります」(4節)。

「完全で申し分なく、何一つ欠けたところのない人になります」という言葉は、私達の努力目標であるならば、到底受け入れることは出来ない。しかし、これは、信仰に留まることによって約束されている主なる神の御業として語られている。ここで「完全」と訳されているのは〈大人〉を表す言葉である。イメージされているのは〈成長〉である。そして、成長させて下さるのは主なる神ご自身である。

 主なる神は、試練を通して、私達を信仰者として成長させ、完成へと向かわせ、神の国へと備えさせる。そのことによって、私達の希望はますます確かにされていく。

祈り
 天のお父様、あなたの尊い御名を心からほめたたえます。今日も御前に引き出して下さいました。自分の思いでは、あなたを見上げることも、御前に近づくことも出来ない者を憐れみ、傍に置いて下さることを心から感謝致します。

 主よ、私達は天に辿り着くまで、幾つかの試練を乗り越えなければなりません。また、この世に生きる限り、多くの誘惑に直面しなければなりません。この世には誘惑が満ちており、安全な場所はどこにもありません。しかし、この試練を通して、私達はあなたの御子イエス・キリストに立ち帰らされます。

 あなたの御子イエス・キリストは、人として世に来られ、人が受ける試練や誘惑の全てを経験し、それに勝利されました。そして、この世の只中で、試練に耐えかねている者を支え、誘惑に晒されている者を守って下さいます。イエス・キリストの内に留まり、試練に耐え、誘惑に打ち勝つ私達として下さい。それが誘惑であると気付かずに、あなたの御心を悲しませるようなことをしていましたら、そのことを私達に気付かせて下さい。

 天のお父様、あなたは私達に日々御言葉を下さいます。私達はあなたの口から出る一つ一つの御言葉によって生かされ、それによって知恵を与えられ、日々の生活を導かれています。また、あなたの御言葉は、試練の時の力、落胆の中での希望、誘惑からの救いです。にもかかわらず、私達は、試練や誘惑の中にある時、あなたの御言葉を忘れてしまいがちです。試練や落胆、また誘惑の中で、あなたの御言葉を思い起こし、あなたの御言葉に信頼し、心からあなたの御言葉に従う者として下さい。今日もあなたが下さった御言葉を胸に、一日を生きることが出来ますように。あなたの御思いを自分の思いとする者となることが出来ますように。

 今、痛みと悲しみの中にある方と共にあって下さい。苦しみの中にある方を支えて下さい。私達の手と足、言葉と時間を、あなたが大切にしておられる方のために使うことが出来ますように。

 感謝して、尊いイエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

西原新生バプテスト教会
主日礼拝 毎週日曜日10:30~12:00

〒903-0121 沖縄県中頭郡西原町内間27-2
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