聖書日課 サムエル記下22章(新共同訳 旧約pp.518-520)
ダビデは沢山の詩を書いた。その多くは詩編の中に収められているが、サムエル記の中にもその一つが記されている。そのことは、この詩がダビデをめぐる歴史的背景の中で書かれ、そういう背景の中で読まれ、歌われるべきものであることを意図してのことだろう。
「ダビデは、主がすべての敵の手から、またサウルの手から彼を救い出された日に、次の言葉をもって主に歌をささげた」(1節)。
ダビデの生涯は、実に戦いの連続の日々だった。ゴリアトとの戦い、ペリシテとの戦い、サウル王との葛藤と逃亡の日々、周辺諸国との戦い、そして悲しい親子の戦い…彼の生涯には常に戦いがあった。当然、そこには、恐れがあり、迷いがあり、怒りがあり、そして、失望もあり、弱気もあったに違いない。しかし、ここに記されているダビデの詩は〈感謝の歌〉であることに心を留めたい。
目に見えるところは戦いかも知れない。或いは困難かも知れない、しかし、その闘いと困難の中で、ダビデは主と出会い、主の力と助けを体験した。弱さも迷いも失敗も含めて、主なる神はいつもダビデと共にいて、ダビデを守り、愛し、時に戒めながら導いてこられた。それはダビデにとって、何ものにも代えがたい喜びであり確信であったに違いない。
この詩は、そのようなダビデの感謝の歌であり、讃美の歌であり、そして証しの歌である。主なる神を本気で信頼し、本気で従い、本気で祈り、時には本気でぶつかりながら、彼は主なる神と共に歩んで来た。
「主はわたしの岩、砦、逃れ場/わたしの神、大岩、避けどころ/わたしの盾、救いの角、砦の塔。わたしを逃れさせ、わたしに勝利を与え/不法から救ってくださる方。ほむべき方、主をわたしは呼び求め/敵から救われる」(2~4節)。
私達も、このような感謝と証しの歌をうたいながら、人生の日々を歩み続けたいものである。
西原新生バプテスト教会
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