第78編は、不信仰と不従順を繰り返してきた神の民イスラエルの歴史を振り返って後世への警告とすると共に、そのような民をなお慈しみ、憐れみ守り続けて下さった主なる神の恵み深さを教える教訓的な詩である。
特に最初の1~8節では、この詩の作者が、「主が成し遂げられた驚くべき御業」と「定め」を語り伝える目的が記されている。それは「子らが神に信頼をおき/神の御業を決して忘れず/その戒めを守るため」であり、彼らが「先祖のように/頑な反抗の世代とならない」ためであると言われている。
「【マスキール。アサフの詩。】わたしの民よ、わたしの教えを聞き/わたしの口の言葉に耳を傾けよ。わたしは口を開いて箴言を/いにしえからの言い伝えを告げよう/わたしたちが聞いて悟ったこと/先祖がわたしたちに語り伝えたことを。子孫に隠さず、後の世代に語り継ごう/主への賛美、主の御力を/主が成し遂げられた驚くべき御業を。主はヤコブの中に定めを与え/イスラエルの中に教えを置き/それを子孫に示すように/わたしたちの先祖に命じられた。子らが生まれ、後の世代が興るとき/彼らもそれを知り/その子らに語り継がなければならない。子らが神に信頼をおき/神の御業を決して忘れず/その戒めを守るために/先祖のように/頑な反抗の世代とならないように/心が確かに定まらない世代/神に不忠実な霊の世代とならないように」(1~8節)。
ここで興味深いのは、「頑な反抗の世代」について、「心が確かに定まらない世代」であると言われていることである。現代社会ではどうしてこんなに心を病む人が増え続けているのか? いや病気にならないまでも、現代人はどうしてこんなに深く不安に見舞われているのだろうか?
聖書ははっきりとその根本的原因を述べている。それは「神に不忠実な霊の世代」であるからだと。もしそれが真の原因だとすれば、どんなに医学や心理学が発達しても、そこに主なる神への忠実さがなければ、本当の意味での癒しや解決はない。
人間の問題の本質には、主なる神への「反抗」と「不忠実」という罪が横たわっていることを、今こそ私達は知るべきなのではないか。そして、その罪を解決するために、救い主イエス・キリストがこの地にお生まれになったということの重大性を改めて認識し、子供に、また全ての人に、全身全霊で語り伝えていくべきなのではないか。
西原新生バプテスト教会
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