聖書日課 ダニエル書8章(新共同訳 旧約pp.1394-1395)
ダニエルはもう一つ「幻」を見た。「二本の角」を持つ「雄羊」が、「西、北、南に向かって突進し」、「ほしいままに」「高慢にふるま」っていた(3~4節)。そこに「西から一頭の雄山羊」が「飛ぶような勢いで進んで来」て(5節)、「みるみるうちに」雄羊を滅ぼした(7節)。そして、雄山羊は「非常に強大にな」って聖地にまで「力を伸ばした」(9節)。それは、以前の幻と同様に、バビロン帝国崩壊後、世界を治める国々についての幻で、「雄羊はメディアとペルシア」を(20節)、その後にやって来る「雄山羊はギリシア」を指していた(21節)。
しかし、ダニエルがこの幻を見たのは、バビロン最後の王「ベルシャツァル王の治世第三年」で(1節)、その時イスラエルは国を失い、捕囚となって数十年も経っていた。そのバビロンが滅び、更に強大な国が興って、瞬く間に世界を征服するなどということは、ダニエルの想像を遥かに越えたことであった。そのため、天使ガブリエルが現れて(15~16節)、幻の解き明かしをすると、ダニエルは「気を失って倒れ」てしまった(18節)。
人間の目には余りにも壮大かつ途方もない出来事を前にした時、私達は自分の行く末に深い不安を覚え、ただ呆然と立ちすくむばかりになる。この時のダニエルはまさにそういう心境に陥っていたに違いない。
しかし、そこには人間の歴史を支配する主がおられる! 主は、バビロンを滅ぼしたペルシア王キュロスによって神の民イスラエルを解放し、バビロンに奪われていた神殿の祭具と共に、彼らを再び約束の地に帰還させた。そして、ギリシアのアレクサンドロス大王が、飛ぶような勢いで世界を征服し、エルサレムにやって来た時、不思議なことに、彼はエルサレムに手をかけることはなかった。全ては主なる神の御業であった。
その後、エルサレムはセレウコス朝シリアのアンティオコス・エピファネスによって征服された。そして、神殿が汚されるという悲劇が起こった。しかし、それについてもこう言われている。
「日が暮れ、夜の明けること二千三百回に及んで、聖所はあるべき状態に戻る」(14節)。
どのような苦難もやがて必ず終わりが来る。たとえそれが想像を絶するような大きな苦難であっても、主なる神は神の民のために時を定めておられる(19節)。苦難さえも主なる神のご支配の中にあると知ることは何と大きな慰めであり、励ましだろう。
祈り
天のお父様、あなたの尊い御名を心からほめたたえます。今日もあなたの大きな愛の御手の中に握り、御前に引き寄せて下さったことを心から感謝致します。
主よ、あなたの尊い聖所を汚そうとする悪の力が未だにこの中にあります。この身とこの心がすっかり清められ、あなたの聖所として真の礼拝がこの中で行われることを願い、求めております。どうか、この悪い心をお赦し下さり、あなたの十字架の血潮で清めて下さい。
毎日、あなたの十字架の血潮を注ぎ、毎日清め、毎日あなたの御前に出て、礼拝を献げることが出来ますよう導いて下さい。
いつか、完全に聖められ、あなたの栄光が高く上げられることを信じ、待ち望みます。
感謝して、尊いイエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
西原新生バプテスト教会
主日礼拝 毎週日曜日10:30~12:00
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