聖書日課 ダニエル書10章(新共同訳 旧約pp.1397-1398)
ダニエルは、「チグリス川」の岸辺で「三週間」にわたって祈り続けていた(2節、4節)。時は「ペルシアの王キュロスの治世第三年」であった(1節)。イスラエルの民が約束の地に帰還して2年が経った。ダニエルは、復興のままならない状況のイスラエルを想って、主なる神の前に「嘆きの祈り」を献げていたのだろう。
そのような時、突然ダニエルの前に天使が現れた。
「愛されている者ダニエルよ、わたしがお前に語ろうとする言葉をよく理解せよ、そして、立ち上がれ。わたしはこうしてお前のところに遣わされて来たのだ」(11節)。
これは、祈りの中で余りにも壮大な「幻」を見て「気力を失ってしまった」ダニエルに対して天使が告げた言葉である。そして、天使はこう続けている。
「彼は言葉を継いだ。『ダニエルよ、恐れることはない。神の前に心を尽くして苦行し、神意を知ろうとし始めたその最初の日から、お前の言葉は聞き入れられており、お前の言葉のためにわたしは来た。ペルシア王国の天使長が二十一日間わたしに抵抗したが、大天使長のひとりミカエルが助けに来てくれたので、わたしはペルシアの王たちのところにいる必要がなくなった。それで、お前の民に将来起こるであろうことを知らせるために来たのだ。この幻はその時に関するものだ』」(12~14節)。
ダニエルの祈りは、祈り始めた「最初の日から」天に届いていた。しかし、天における特別な事情のために、ダニエルが祈りの答えを聞くまでに3週間が必要だったというのである。そして、3週間にわたって祈り続け、待ち続けたダニエルに、主はこう語りかけて下さった。
「人のようなその姿は、再びわたしに触れて力づけてくれた。彼は言った。『恐れることはない。愛されている者よ。平和を取り戻し、しっかりしなさい。』こう言われて、わたしは力を取り戻し、こう答えた。『主よ、お話しください。わたしは力が出てきました』」(18~19節)。
私達は、祈ってすぐに答えが与えられない時、簡単に諦めてしまうということはないだろうか。そして、いつの間にか祈ることを止めてしまう。しかし、たとえ答えがすぐに得られないとしても、祈りは必ず天に届けられている。私達はこのことを決して忘れてはならない。そして、主なる神の御心の時を信じて待つことが大切である。
祈り
愛する天のお父様、あなたの尊い御名を心からほめたたえます。今日もあなたの大きな愛の御手の中に置いて、祈りを献げさせて下さることを心から感謝致します。
主よ、私達は、目に見えることに心を奪われ、目に見えるものの背後にある霊の世界のことが分からなくなっています。祈りは天に届いていること、あなたが私達を助けるために天使を送って下さっていること、そして、何よりもあなたご自身が私達と共にいて下さること。
どうか、私達の霊の目を開き、霊の世界の消息を教えて下さい。あなたが御使いを通して私達を助けて下さっていることを知ることが出来ますように。また、罪の背後にある悪霊の働きを知り、そこから離れることが出来ますように。
主よ、あなたの恵み深さを知ると同時に、あなたを畏れることを知ることが出来ますように。
心から感謝して、尊いイエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
西原新生バプテスト教会
主日礼拝 毎週日曜日10:30~12:00
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