詩編2編は、〈王の即位〉の詩編と呼ばれている。その王とは、究極的には、復活の主イエス・キリストを指していると言われる。その意味で、この第2編は、〈メシア詩編〉の1つである。
冒頭で、「地上の王」、地上の「支配者」が、「主の油注がれた方」(メシア)に反逆し、自分勝手に歩もうとする姿が描かれている。これは、昔も今も変わらぬ権力者の現実と言える。
「なにゆえ、国々は騒ぎ立ち／人々はむなしく声をあげるのか。なにゆえ、地上の王は構え、支配者は結束して／主に逆らい、主の油注がれた方に逆らうのか」(1～2節)。
しかし、そのような者の地上における計らいを、天におられる主なる神は見ておられる。
「天を王座とする方は笑い／主は彼らを嘲り／憤って、恐怖に落とし／怒って、彼らに宣言される。『聖なる山シオンで／わたしは自ら、王を即位させた』」(4～6節)。
主なる神は、この世界を真に支配する王を即位させられた。それが御子イエス・キリストである。この世界と歴史は、全てイエス・キリストによって治められ、イエス・キリストによって支配されている。聖書はそう断言している。
それ故、真の支配者である主なるイエス・キリストを「畏れ敬」い、主に拠り頼み、主に仕えること、ここに真の喜びがあり、幸いがある。
「すべての王よ、今や目覚めよ。地を治める者よ、諭しを受けよ。畏れ敬って、主に仕え／おののきつつ、喜び躍れ。子に口づけせよ／主の憤りを招き、道を失うことのないように。主の怒りはまたたくまに燃え上がる。いかに幸いなことか／主を避けどころとする人はすべて」(10～12節)。
あなたは誰を畏れ、誰に拠り頼み、誰に仕えて生きているだろうか?
祈り
愛する天のお父様、あなたの尊い御名を心からほめたたえます。今日もあなたの憐れみと慈しみの中に握り、御前に引き出して下さったことを心から感謝致します。
主よ、世の「支配者」、全ての民は、あなたに敵対し、あなたの御子イエス・キリストを十字架にかけました。私もその愚かな人間の一人です。しかし、主よ、あなたは彼らの企てと力を打ち砕かれ、御子を陰府から甦らせ、歴史と世界を支配する王として即位させられました。
主よ、あなたこそ王の王、主の主、全てのものの光、命の源です。
主よ、今もあなたに信頼する者を苦しめる様々な力があります。生きている主よ、どうか大胆にあなたの御言葉を語らせて下さい。あなたの力を注ぎ、「しるしと不思議な業」を行わせて下さい(使徒言行録5章12節)。あなたが生きていることをあなたご自身が顕わして下さい。主の十字架の勝利が私達の上に注がれていることを心から感謝致します。主の勝利によって歩めることを心から感謝致します。
主よ、次週の主日を祝福し、あなたの御名を覚える全ての者に、また全ての教会に、生きているあなたご自身の臨在を溢れるように注いで下さい。
感謝して、尊いイエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
西原新生バプテスト教会
主日礼拝 毎週日曜日10:30～12:00
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