聖書日課 エステル記2章(新共同訳 旧約pp.764-766)
王妃ワシュティの失脚後、4年の月日が流れた。ペルシア王クセルクセスは、「侍従たち」の進言を受け、新しい王妃を迎えるために、国中から「美しいおとめを探させ」た(2~4節)。そして、いよいよ新しい王妃が選ばれることになった。
このお后候補の一人に、モルデカイという「一人のユダヤ人」の「いとこ」で、彼の養女として育てられた「エステル」(ユダヤ名「ハダサ」)がいた。エステルは「姿も顔立ちも美し」い娘で(5~7節)、すぐに「後宮の監督」に気に入られ、「目をかけ」られて特別に扱われるようになった(8~9節)。しかし、エステルは養父モルデカイの忠告に従って、「自分が属する民族と親元を」誰にも「明かさなかった」(10節)。
それから、1年に及ぶ準備の後、いよいよ新しいお后選びが始まった。娘たちは「王のもとに召され」る時、「持って行きたいと望むものは何でも与えられた」(13節)。しかし、エステルは「後宮の監督」が「勧めるもの以外に、何も望まなかった」。こうして、エステルが王の下に召されると、彼女はたちまち王に見初められて、「ワシュティに代わる王妃」となった。
「モルデカイの伯父アビハイルの娘で、モルデカイに娘として引き取られていたエステルにも、王のもとに召される順番が回ってきたが、エステルは後宮の監督、宦官ヘガイの勧めるもの以外に、何も望まなかった。エステルを見る人は皆、彼女を美しいと思った。さて、エステルは王宮のクセルクセス王のもとに連れて行かれた。その治世の第七年の第十の月、すなわちテベトの月のことである。王はどの女にもましてエステルを愛し、エステルは娘たちの中で王の厚意と愛に最も恵まれることとなった。王は彼女の頭に王妃の冠を置き、ワシュティに代わる王妃とした」(15~17節)。
「捕囚民」の孤児が王妃になるとは、シンデレラ・ストーリーそのものである。しかし、それはエステル一人のためだけの幸運ではなかった。これら全てのことの背後に、神の民に対する主なる神のご計画があった。また、この幸運はエステルの容姿の美しさ以上に、彼女の行動に見られる内面の美しさ、柔和さ、多くを望むことがなかった慎みの美がもたらしたものであった。
「あなたがたの装いは、編んだ髪や金の飾り、あるいは派手な衣服といった外面的なものであってはなりません。むしろそれは、柔和でしとやかな気立てという朽ちないもので飾られた、内面的な人柄であるべきです。このような装いこそ、神の御前でまことに価値があるのです」(ペトロの手紙一3章3~4節)。
祈り
愛する天のお父様、あなたの尊い御名を心からほめたたえます。今日もあなたの深い慈しみの中に赦して下さり、御前に置いて下さることを、心から感謝致します。
運命の波にただ流されているようにも見えるエステル、しかし、主よ、あなたはそのような彼女を人に愛されるように導き、そして、ユダヤ民族を守るためにお用いになりました。
私達には、自分の思いを貫きたいという思いに駆られることが多いです。そして、人を傷つけ、多くの失敗をします。そのような時、自分を低くすることを学ぶことが出来ますように。自分の思いに固執するのではなく、あなたの御思いを自分の思いとすることが出来ますように。誰よりも低くなられたあなたを見上げ、人に仕えることが出来ますよう、導いて下さい。
今日もあなたの尊い子供達の上に、あなたの溢れる祝福を注いで下さい。人生の波に流されるだけと思う時、私達の思いを超えて働くあなたの御思いに思いを馳せることが出来ますよう、導いて下さい。お一人お一人があなたの御思いの実現のために、尊く用いられますよう、心からお願い致します。
感謝して、尊いイエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
西原新生バプテスト教会
主日礼拝 毎週日曜日10:30~12:00
〒903-0121 沖縄県中頭郡西原町内間27-2
電話・FAX 098-946-0119
メールアドレス