聖書日課 サムエル記下5章(新共同訳 旧約pp.487-488)
サウル王が戦士し、その子イシュ・ボシェト王も暗殺されると、「イスラエルの全部族」は、ダビデを全イスラエルの王とするためにヘブロンにやって来て言った。
「御覧ください。わたしたちはあなたの骨肉です。これまで、サウルがわたしたちの王であったときにも、イスラエルの進退の指揮をとっておられたのはあなたでした。主はあなたに仰せになりました。『わが民イスラエルを牧するのはあなただ。あなたがイスラエルの指導者となる』と」(1~2節)。
人々は見ていた。そして今改めて確認した。ダビデこそが、主なる神に選ばれたイスラエルの新しい王であるということを。彼らは「主の御前」でダビデと「契約を結」び、「ダビデに油を注ぎ」、全「イスラエルの王とした」(3節)。こうして主なる神の約束は遂に実現した。
しかし、ダビデにとって、それはゴールではなく、王としての新たなスタートであった。彼は「エブス人」の「要害」都市エルサレムを「陥れ」て「ダビデの町」とし(7節)、全イスラエルの首都とした。そして、そこでも「妻をめとり、側女を置い」て多くの子供を得た(13節)。
すると、イスラエルの長年の敵である「ペリシテ人」が、「ダビデの命をねらって攻め上って来た」(17節)。彼らは、かつてサウル王の手を逃れてペリシテの王のもとで仕えていたダビデを、裏切り者と見なしたのである。
「ダビデは主の託宣を求めた。『ペリシテ人に向かって攻め上るべきでしょうか。彼らをこの手にお渡しくださるでしょうか。』主はダビデに答えられた。『攻め上れ。必ずペリシテ人をあなたの手に渡す』」(19節)。
ダビデは、主の導きに従って攻め上り、「彼らを討ち滅ぼし」た(20節)。
その後、ペリシテ人が「再び攻め上」ると、ダビデは再び「主の託宣を求め」た(22~23節)。すると主はダビデに答えられた。
「攻め上らず、背後に回れ。バルサムの茂みの反対側から敵に向かえ。茂み越しに行軍の音を聞いたら、攻めかかれ。主がペリシテの陣営を討つために、お前に先んじて出陣されるのだ」(23~24節)。
「ダビデは主の命じられたとおりに行動し」、ペリシテ人を悉く「討ち滅ぼした」(25節)。
こうして、ダビデは次第に勢力を増し加えていった。しかし、それは、「万軍の神、主」が「彼と共におられた」からであり(9節)、主が「主の民イスラエルのために彼の王権を高めてくださった」故であることをダビデは知っていた。
「ダビデは、主が彼をイスラエルの王として揺るぎないものとされ、主の民イスラエルのために彼の王権を高めてくださったことを悟った」(12節)。
だからこそ、ダビデは常に主に祈り、「主に託宣を求め」、「主の命じられたとおりに行動し」た。ダビデ王国の繁栄の源は、まさにここにあった。
西原新生バプテスト教会
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