聖書日課 サムエル記上21章(新共同訳 旧約pp.463-464)
ダビデの長く苦しい逃亡生活が始まった。
彼はまず「祭司アヒメレクのところに行った」(2節)。それは、食糧と武器を調達するためであった。彼を妬んで殺そうとするサウル王の手を逃れたダビデは、着の身着のままで逃亡せざるを得なかった。
アヒメレクは、たった「一人」で、しかも何の知らせもなく突然やって来たダビデを訝しく思いながらも「迎え」入れてくれた。ダビデはアヒメレクの「不安」を察知し、事の詳細を隠して、何とか「パン」と「剣」を手に入れた。しかし、そこには、たまたま「サウルの家臣の一人」が滞在していた(8節)。
サウル王に知らせが届くことを恐れたダビデは、「その日のうちに」アヒメレクの家を離れざるを得なかった。そしてダビデが向かったのは、何と宿敵ペリシテの「王アキシュのもと」だった(11節)。
勿論、私達以上に驚いたのは、「アキシュの家臣」である。
「この男はかの地の王、ダビデではありませんか。この男についてみんなが踊りながら、『サウルは千を討ち、ダビデは万を討った』と歌ったのです」(12節)。
この言葉を聞くとダビデは「大変恐れた」。既に敵国にまでダビデの名声は届いており、そのような彼をアキシュ王が生かしておく筈はないと思ったようである。そこでダビデが取った行動は、これまた驚くべきものだった。
「そこで彼は、人々の前で変わったふるまいをした。彼らに捕らえられると、気が狂ったのだと見せかけ、ひげによだれを垂らしたり、城門の扉をかきむしったりした」(14節)。
ダビデは、どこにも居場所がなくなり、不安と恐れの只中にあった。しかし、このダビデが詠んだとされる詩編には、こう記されている。
「主は助けを求める人の叫びを聞き/苦難から常に彼らを助け出される。主は打ち砕かれた心に近くいまし/悔いる霊を救ってくださる。主に従う人には災いが重なるが/主はそのすべてから救い出し骨の一本も損なわれることのないように/彼を守ってくださる」(詩編34編18~21節)。
これはダビデの体験から来る確信と信仰の言葉であったに違いない。あなたにとってはどうだろうか。
西原新生バプテスト教会
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