ようこそ、西原新生バプテスト教会のブログへ!

沖縄県中頭郡西原町にあるプロテスタント教会です。毎週日曜日10:30から礼拝をささげています。家のような教会で、御言葉の分かち合いと祈りを大切にしています。2022年9月に伝道開始50周年を迎えました。

聖書日課 民数記32章

聖書日課 民数記32章(新共同訳 旧約pp.270-272)

 イスラエルの部族の内の「ルベン」族と「ガド」族は、現在寄留している「ヤゼルとギレアドの地方」を自分達の嗣業の地(相続地)として確定して欲しいとモーセと祭司エルアザルおよび共同体の指導者」に願い出た(1~2節)。

「もし、わたしたちがあなたの恵みを得ますなら、この土地を所有地として、僕どもにお与えください。わたしたちにヨルダン川を渡らせないでください」(5節)。

 この時イスラエルは、南北に流れるヨルダン川の東側に陣を敷いていた。主なる神が与えると言われたカナンの地はヨルダン川の西側である。約束の地を得るには、ヨルダン川を渡らなければならない。

 にもかかわらず、ルベン族とガド族――後にマナセ族の半分の人々もこの2部族の提案に追随した――は、ヨルダン川の東側の土地を要求した。この地域が豊かで「家畜を飼うのに適した所」だったからである(1節)。

 彼らが共に行かないとなると、イスラエル全体の志気が下がることは必至である。そうなれば、40年前カナンの地に入ろうとした際に、カナン人を恐れて引き返したあの失敗の二の舞を演じることになりかねない。

 当然モーセは反対した(6~7節)。それに対し、彼らは、妻子や家畜をこの地に残し、兵士をカナンの地に派遣することを提案した。モーセは彼らの提案を受け入れた。

 こうして3部族の兵士達は、他の部族と共にカナンの地で戦うことになり、約束通り最後まで参戦した。そして戦争終結後は、申し出通りヨルダン川の東側に定住した。このことはヨシュア記に記録されている。

 しかし、その後、ヨルダン川東側のイスラエルは異教の国々の影響を受け、イスラエルとしてのアイデンティティを失い、滅びていった。長い目で見れば残念な結果になった。

 ヨルダン川の東側は、牧畜には適していたが、信仰には適していなかった。アブラハムの甥ロトが「よく潤っていた」「ヨルダン川流域の低地一帯」を選び(創世記13章10~11節)、アブラハムは逆に痩せた高台を選んだ歴史に学ぶべきだろう。

 イスラエルの民は〈ヘブライ人〉と呼ばれる。〈ヘブライ人〉とは「川を渡って来た者」という意味である。その名の通り、アブラハムチグリス川とユーフラテス川を渡った。また、アブラハムの子孫であるイスラエル民族はエジプトから出て紅海を渡った。そして、荒れ野で生まれた新しい民は、ヨルダン川を渡ってカナンの地に入った。まさしく彼らは「川を渡って来た者」、即ち〈ヘブライ人〉であった。

 新約の私達も霊的には〈ヘブライ人〉である。川の此岸(こちら側)――古い生き方、古い自分――から川の彼岸(向こう側)――イエス・キリストにある新しい生活、新しい生き方――に渡った者である。

 この川を渡ることなく、古い生き方を温存しているなら、やがてキリスト者としてのアイデンティティを失うことになる。ヨルダン川東岸に残った3部族と同じである。彼らは主なる神を信じたが、ヨルダン川を渡らなかった人々である。

 キリスト教に好感を抱き、教会の活動にも参加するけれども、バプテスマとなると遠慮する方がいる。此岸の生き方に執着するからである。そのような方が、ヨルダン川の東側の民と同じ轍を踏むことにならないよう願う。

西原新生バプテスト教会
主日礼拝 毎週日曜日10:30~12:00

〒903-0121 沖縄県中頭郡西原町内間27-2
電話・FAX 098-946-0119
メールアドレス

f:id:Biblicism:20210602142922p:plain

https://nschrist1972.hatenablog.com/
〈地図〉

www.google.com