聖書日課 創世記40章(新共同訳 旧約pp.69-70)
(1) 夢を解き明かす者(1〜8節)
人間の未来は、主なる神の御手にかかっている。エジプト王国の未来も、ファラオではなく主なる神の御手の内にある。
「これらのことの後で」という言葉は(1節)、ヨセフが監獄で相当の歳月を過ごしたことを意味している。
或る日、「ヨセフがつながれている監獄」に、「二人の宮廷の役人」が入れられた。彼らは「給仕役の長と料理役の長」で、絶大な権力を行使していた「エジプト王」の側近であった(2~3節)。
二人の世話をしていたヨセフは、彼らが「同じ夜にそれぞれ夢を見た」ために「ふさぎ込んでいた」ことを知った(5~6節)。それに対し、ヨセフは夢の「解き明かし」を自ら買って出た。
「ヨセフは主人の家の牢獄に自分と一緒に入れられているファラオの宮廷の役人に尋ねた。『今日は、どうしてそんなに憂うつな顔をしているのですか』。『我々は夢を見たのだが、それを解き明かしてくれる人がいない』と二人は答えた。ヨセフは、『解き明かしは神がなさることではありませんか。どうかわたしに話してみてください』と言った」(7~8節)。
未来を理解する手段となる夢の解き明かしは、人間の能力外のことである。ただ主なる神だけが未来をご存知であり、夢を解き明かすことが出来る。主なる神はご自分の御心を告げる役割をヨセフに任せられた。
(2) 忘れられたヨセフ(9〜23節)
ヨセフは、給仕役の長の夢の話を聞き(9~11節)、その夢は彼が「三日たてば」「元の職務に復帰」するという意味であると解き明かした(13節)。その上で、ヨセフは、給仕役の長が再び「ファラオに杯をささげる役目をするようにな」った時には(13節)、「ファラオにわたしの身の上を話し、この家から出られるように取り計らってください」と頼んだ(14節)。そして、これまで受けてきた不当な扱いと無念な思いを打ち明けた(15節)。
一方、料理役の長の夢は、彼が「三日たてば」「木にかけ」られて処刑されるという意味であると、ヨセフは解き明かした(19節)。
3日後、「ファラオの誕生日」を迎え、二人も呼び出された(20節)。ヨセフが夢を解き明かした通り、ファラオは「給仕役の長を給仕の職に復帰させ」た(21節)。一方、「料理役の長」は「木にかけられ」て処刑された(22節)。
にもかかわらず、ヨセフは監獄から出ることが出来なかった。「給仕役の長」が「ヨセフのことを思い出さず、忘れてしまった」からである(23節)。
希望が消え、全ての人が私達のことを忘れても、主なる神は決して私達をお忘れにならない。
祈り
愛する天のお父様、あなたの尊い御名をほめたたえます。今日も御前に引き出して下さったことを感謝致します。主よ、あなたは全てのことを働かせて益として下さいます。にもかかわらず、私達は、あなたのご計画を見失い、忍耐を失い、希望を投げ捨ててしまうことが何と多いことでしょう。そのような時、私達がもう一度、あなたから与えられた幻を取り戻し、あなたが共にいて下さることに気付き、そしてあなたの御手に身を委ねることが出来ますよう、私達の信仰を奮い立たせて下さい。「どうしてこのようなことが起こるのか?」と苦しむ隣人に、人生の解き明かしをして下さるあなたを紹介することが出来ますように。感謝して、主イエス・キリストの聖なる御名によってお祈り致します。アーメン。
西原新生バプテスト教会
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