聖書日課 フィリピの信徒への手紙4章(新共同訳 新約pp.365-367)
教会の分裂はパウロが心を痛めた問題の一つである。コリントの教会では四つの分派が出来、彼らは互いに争った。それを見て、パウロは「キリストは幾つにも分けられてしまったのですか」(コリントの信徒への手紙一1章13節)と嘆いた。
フィリピの教会ではエボディアとシンティケを中心に葛藤が起こっていた(2節)。パウロは、彼女達について「福音のためにわたしと共に戦ってくれた」婦人であると言っている(3節)。エボディアとシンティケは、パウロを助け、初期の頃から熱心に教会に仕えていたのだろう。そのような彼女達が今、互いに争う関係になっていた。
パウロは彼女達に「主において同じ思いを抱きなさい」(2節)と勧めた。これは字義的には「同じことを考えなさい」という意味である。イエス・キリストが抱いていた思いを抱く時(2章2節参照)、キリスト者はイエス・キリストにあって一つになることが出来る。
とはいえ、私達の「心と考え」(7節)に関する教えに従うのは、実に難しいことである。パウロが語っている「主において常に喜びなさい」(4節)という教えについても、「喜びが思い通りになるものか」と考える人がいるかも知れない。
しかし、ここでパウロが語っているのは、単に感情のコントロールの問題ではない。喜びの源である主なる神を見上げることである。霊の目を主なる神に向ける時、私達は喜ぶ理由を見出すことが出来る。
人生の心配事は誰にでもある。しかし、それを「祈りと願い」(6節)に変える時、私達は主なる神を見上げることが出来る。そして、「あらゆる人知を越える神の平和」(7節)がこの世の複雑な問題よりも大きいと知ることが出来る。
「どんなことでも、思い煩うのはやめなさい。何事につけ、感謝を込めて祈りと願いを献げ、求めているものを神に打ち明けなさい。そうすれば、あらゆる人知を超える神の平和が、あなたがたの心と考えとをキリスト・イエスによって守るでしょう」(6~7節)。
西原新生バプテスト教会
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