聖書日課 コリントの信徒への手紙一1章(新共同訳 新約pp.299-300)
今日からコリントの信徒への手紙一を読んでいく。使徒パウロがこの手紙を書いたのは、コリントの教会に存在する幾つかの問題に対して導きと勧告を与えるためである。
その問題の一つは、不一致による争いであった。コリントの教会の人々は、「わたしはパウロにつく」「わたしはアポロに」「わたしはケファに」「わたしはキリストに」などと言い合って(12節)、互いに争っていた。
昔も今も、教会では、不一致や争い、分裂や分派という問題が起こることがある。それは、信者でない人々による教会批判の原因となってしまう。また、キリスト者にとっても躓きの原因となり、「こんなのは教会ではない」と非難する人もいる。
しかし、パウロは、そのようなコリントの教会を「神の教会」と呼び、コリントのキリスト者に対し、「聖なる者とされた人々」と呼びかけた(2節)。
「神の御心によって召されてキリスト・イエスの使徒となったパウロと、兄弟ソステネから、コリントにある神の教会へ、すなわち、至るところでわたしたちの主イエス・キリストの名を呼び求めているすべての人と共に、キリスト・イエスによって聖なる者とされた人々、召されて聖なる者とされた人々へ。イエス・キリストは、この人たちとわたしたちの主であります」(1~2節)。
パウロは、コリントの人々の罪や弱点を見て、単に責めたり裁いたりするのではなく、あくまでも主の恵みに目を向けた。そして、彼らを「神の恵みを受けた」(4節)人々、「キリストに結ばれ、あらゆる言葉、あらゆる知識において、すべての点で豊かにされて」(5節)いる人々として受けとめていた。その上で、「主も最後まであなたがたをしっかり支えて、わたしたちの主イエス・キリストの日に、非のうちどころのない者にしてくださいます」(8節)と書き送っている。
ここに、宣教者であり牧会者である使徒パウロの信仰があり、また忍耐がある。このような信仰と忍耐があったからこそ、パウロは人々に対し大胆に勧告することが出来た。また、このような信仰と忍耐が、人々を成長させ、教会を建て上げていく力となっていた。
しかし、それは何よりもまず、主イエス・キリストがパウロに対して示された信仰と忍耐であることを忘れてはならない。そういう恵みを受けたからこそ、パウロもそのような信仰と忍耐を、人々に示すことが出来た。そして、主イエス・キリストの信仰と忍耐は、私達一人一人にも示されている。だから、私達も次のように固く信じよう。
「主も最後まであなたがたをしっかり支えて、わたしたちの主イエス・キリストの日に、非のうちどころのない者にしてくださいます」(8節)。
西原新生バプテスト教会
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