聖書日課 ヨハネによる福音書16章(新共同訳 新約pp.200-201)
ヨハネによる福音書の特徴の一つは、聖霊とその働きに関するイエス・キリストの教えが沢山記されていることである。
イエス・キリストは、間もなく弟子達と別れなければならなかった。十字架による死が目前に迫っていたからである。それは弟子達にとって大きな衝撃であった。これまで、どんな問題や困難があっても、常にイエス・キリストが彼らと共にいて助けてくれた。しかし、そのイエス・キリストが間もなくいなくなってしまうのである。
ところが、イエス・キリストは、「わたしが去って行くのは、あなたがたのためになる」と言われた。「わたしが去って行かなければ、弁護者はあなた方のところに来ないからである」というのである(7節)。この弁護者こそ聖霊なる神である。
聖霊は、「罪について、義について、また、裁きについて、世の誤りを明らかにする」(8節)とイエス・キリストは言われた。まもなくイエス・キリストは十字架につけられる。しかし、それはイエス・キリストに罪があったからではなく、世の人々の罪のためであることを、聖霊は明らかにされる(9節)。また、世の人々は行いによる自分の義を追求している。しかし、聖霊はイエス・キリストを信じる信仰による真の義を明らかにされる。十字架につけられたイエス・キリストは、父なる神によって甦らされ、父なる神のもとに栄光の帰還を果たされるからである(10節)。更に、イエス・キリストはこの世の裁判で裁かれて十字架につけられる。しかし、実はそのことにおいて「この世の支配者」であるサタンが「断罪される」(11節)。聖霊は、これらのことを世に対して明らかにする。
更にイエス・キリストは、聖霊は「あなたがたを導いて真理をことごとく悟らせる」(13節)と言われた。弟子達はしばしばイエス・キリストの言葉を十分に理解出来なかったが(2章22節、11章16節、13章7節など)、真理の霊である聖霊が来ると、弟子達にイエス・キリストの言葉の意味を明らかにする。また、聖霊は自分から語らない。「わたしのものを受けて、あなたがたに告げる」(14節)とあるように、イエス・キリストから聞いたことを語るのである。つまり、聖霊の働きは徹頭徹尾イエス・キリスト中心である。聖霊はイエス・キリストの事実を知らせ、その意味を明らかにしてくれる。
教会は、聖霊が天から激しく注がれた時に誕生した(使徒言行録2章)。最初期の教会の人々は、聖霊なる神の力と助けと導きを受けることによって、世界に向けて力強く宣教していった。聖霊と交わり、聖霊の御声を聞き、聖霊と共に歩むこと、それが力強い信仰生活の鍵である。
西原新生バプテスト教会
主日礼拝 毎週日曜日10:30~12:00
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