James F. White, Introduction to Christian Worship, Nashville, TN: Abingdon Press, 1990, rev. ed.
(越川 弘英訳『キリスト教の礼拝』東京: 日本基督教団出版局, 2000年, pp.40-41)
「それゆえ、『リタージー』とは他者の利益のためになされる人々の働きを意味している。換言すれば、それは万人祭司制の真髄と言うべきものであって、そこではキリスト教共同体の全員が祭司的な役割を分かち合うのである。だから、礼拝が『リタージカルである』と表現される場合には、それは礼拝参加者が共に礼拝を守るために各人がそれぞれの役割を積極的に果たしている状態のことを意味するのである。このことは、会衆が礼拝に十全なかたちで参加する限りにおいて、クェーカーの礼拝であってもローマ・カトリックのミサであっても等しく妥当する。しかし、会衆が単に受動的な聴衆としての立場に置かれている礼拝にはそのような表現は当てはまらないのである。東方正教会においては『リタージー』という言葉が聖餐式を意味する特別な用語として使用されるが、西方教会では『リタージカル』という表現は人々が参加する公同礼拝のあらゆる形式について用いられている」