2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧
聖書日課 詩編118編(新共同訳 旧約pp.957-958) 第118編は、人を「恐れ」ず主なる神に信頼することを勧める詩であり、信頼に応えて下さる主なる神をほめたたえる〈賛美の詩編〉でもある。今日は、この中の一つの御言葉に目を留めたいと思う。 「家を建てる者…
聖書日課 詩編117編(新共同訳 旧約p.957) 「えっ? これでおしまい?」と思わず言ってしまいそうなほど短い詩、それが第117編である。勿論、詩編の中で最も短い詩であるが、或る注解者は、この第117編について「ここに人生の結論がある」と言っている。 「主を…
聖書日課 詩編116編(新共同訳 旧約pp.956-957) 第116編は、主なる神への愛と信頼を表明する美しい神賛美の詩である。 「わたしは主を愛する。主は嘆き祈る声を聞き/わたしに耳を傾けてくださる。生涯、わたしは主を呼ぼう。死の綱がわたしにからみつき/陰…
聖書日課 詩編115編(新共同訳 旧約pp.955-956) 主なる神は目に見えない。形に表すことが出来ないからである。というよりも、形に限定することは不可能である。 それに対し、「偶像」は、目で見て、手で触れることが出来、実にきらびやかで分かり易いのが特徴…
聖書日課 詩編107編(新共同訳 旧約pp.947-949) 主なる神が私達を救い、癒して下さるということは、観念的なことではない。また私達の思い込みでも、気休めでもない。現実的に行われるものである。 「苦難の中から主に助けを求めて叫ぶと/主は彼らの苦しみに…
聖書日課 詩編106編(新共同訳 旧約pp.945-947) 第105編と同様に、第106編も、神の民イスラエルの歴史を振り返りつつ、神の民が主なる神との関わりの中でどのように歩んできたかが語られている。特に第106編では、民の「罪」が記されており、主なる神が「罪」…
聖書日課 詩編104編(新共同訳 旧約pp.941-942) 私達は食べることによって生きている。毎日食べることなしに生きることは出来ない。 しかし、今日私達のもとに食べ物があるということは奇跡である。毎日「太陽」が昇ること、季節に従って雨が降り、適度な気温…
聖書日課 詩編103編(新共同訳 旧約pp.939-941) 「冠」と聞いて、思い浮かべるのは、王がかぶる〈王冠〉だろう。金やプラチナで作られ、宝石が組み込まれている。国家の威信をかけて、最高の材料と最高の技術をもって作り上げるのが王冠である。 そこに現され…
聖書日課 詩編102編(新共同訳 旧約pp.938-939) 人生に痛み、心沈む時、私達は孤独を感じる。「荒れ野のみみずく、廃墟のふくろうのように」たった「ひとり」でこの苦しみを通らなければならないかと思うと、やるせない思いに満たされる。 「わたしは呻き/骨…
聖書日課 詩編100編(新共同訳 旧約p.937) 第99編同様、礼拝への招きの詩である。 「【賛歌。感謝のために。】全地よ、主に向かって喜びの叫びをあげよ。喜び祝い、主に仕え/喜び歌って御前に進み出よ」(1~2節)。 礼拝は、単なる義務ということ以上に、何よ…
聖書日課 詩編99編(新共同訳 旧約pp.936-937) 短い詩の中で3度繰り返し、「主は聖なる方」と言われている。そして、その都度、「御名の大いなること、畏るべきことを告白せよ」、「我らの神、主をあがめよ。その足台に向かってひれ伏せ」、「我らの神、主を…
聖書日課 詩編94編(新共同訳 旧約pp.932-933) 第94編は、主に逆らい、弱者を苦しめ、虐殺する残虐で「傲慢」な者への「報復」を願う詩である。いわゆる〈呪いの詩編〉の一つと言ってよいだろう。 「主よ、報復の神として/報復の神として顕現し/全地の裁き…
聖書日課 詩編93編(新共同訳 旧約pp.931-932) 第93編は、僅か5節しかない短い詩だが、その内容は、非常に力強く壮大なスケールを持っている。 「主こそ王。威厳を衣とし/力を衣とし、身に帯びられる。世界は固く据えられ、決して揺らぐことはない。御座はい…
聖書日課 詩編92編(新共同訳 旧約p.931) 第92編は、主なる神に従う者の喜びが伸びやかに歌われている詩である。 「【賛歌。歌。安息日に。】いかに楽しいことでしょう/主に感謝をささげることは/いと高き神よ、御名をほめ歌い/朝ごとに、あなたの慈しみを…
聖書日課 詩編91編(新共同訳 旧約pp.930-931) 第91編は、説明を加えるよりも、ゆっくりと、何度でも、心に染み入るまで繰り返し読んで、味わおう。そして、主なる神に信頼し、「依り頼む」者を、主なる神がどんなに大切に守り、導き、助けて下さるかを心に深…
聖書日課 詩編90編(新共同訳 旧約pp.929-930) 第90編は〈無常〉が主題の詩である。仏教の無常観と一脈通じるところがあるが、明らかに違うのは、無常をもたらした原因が明確に語られていることである。 「あなたは人を塵に返し/『人の子よ、帰れ』と仰せに…
聖書日課 詩編89編(新共同訳 旧約pp.926-929) 第89編は、とても長い詩である。内容的には、前半で主なる神によるダビデの選びと彼への契約が語られ、後半は、契約に違反した民の捕囚の苦しみと回復への嘆願の祈りとなっている。 「しかし、彼の子らがわたし…
聖書日課 詩編88編(新共同訳 旧約pp.924-926) 詩編には、苦しみの中からの叫びと祈りが沢山出てくるが、その多くは、最後は信仰による確信と賛美をもって終わっている。ところが、この第88編は、暗いまま、苦しいままで終わっている。 「主よ、わたしはあな…
聖書日課 詩編87編(新共同訳 旧約p.924) 第87編は「神の都」「シオン」への賛歌である。とても短い詩だが、その内容は何と大きなスケールだろう! 「【コラの子の詩。賛歌。歌。】聖なる山に基を置き/主がヤコブのすべての住まいにまさって愛される/シオン…
聖書日課 詩編86編(新共同訳 旧約pp.923-924) 第86編は、表題にもあるように、ダビデの「祈り」の詩である。この詩の中で、ダビデは、「主よ」という主なる神への呼びかけを11回も繰り返している。その他にも「神よ」と呼びかけるほど、心の底から主なる神を…
聖書日課 詩編85編(新共同訳 旧約pp.922-923) 第85編は、イスラエルが「罪を赦」されて、バビロン捕囚から解放され、約束の地に帰って来ることが明らかに示された時の詩である。 「【指揮者によって。コラの子の詩。賛歌。】主よ、あなたは御自分の地をお望…
祈祷会奨励 2023年5月3日詩編90編1~17節(新共同訳 旧約pp.929-930)「永遠なる神、限りある人」讃美歌: 280(わが身ののぞみは ただ主にかかれり) 524(イエス君、イエス君、みすくいに) 第二編195(キリストにはかえられません) (1) 移ろう草のような人(1〜10…
聖書日課 詩編84編(新共同訳 旧約pp.921-922) 第84編は、都を目指しての巡礼歌の一つと言われる詩である。都には、主なる神が住まう神殿がある。その神殿を、いや、そこに住まう主なる神を「慕って」、「神にまみえる」喜びを歌った美しい詩である。 「万軍…
聖書日課 詩編83編(新共同訳 旧約pp.920-921) 第83編は、神の民が「敵」に取り囲まれる中、「沈黙」を破って敵を滅ぼして下さることを主なる神に訴える祈りの詩である。 「神よ、沈黙しないでください。黙していないでください。静まっていないでください。…
聖書日課 詩編82編(新共同訳 旧約p.920) 第82編は、地上の支配者や指導者に対して、真の裁判官であられる主なる神が「裁きを行われる」という内容の詩である。 「【賛歌。アサフの詩。】神は神聖な会議の中に立ち/神々の間で裁きを行われる。『いつまであな…
聖書日課 詩編81編(新共同訳 旧約p.919) 第81編は、新年の祭りと仮庵の祭りに関連しているものと思われる。 「わたしたちの力の神に向かって喜び歌い/ヤコブの神に向かって喜びの叫びをあげよ。ほめ歌を高くうたい、太鼓を打ち鳴らし/琴と竪琴を美しく奏で…
聖書日課 詩編80編(新共同訳 旧約pp.917-919) 「神よ、わたしたちを連れ帰り/御顔の光を輝かせ/わたしたちをお救いください」。この言葉が、短い詩の中に3度も繰り返されている(4節、8節、20節)。第80編は、イスラエルの滅亡を嘆き悲しみ、神の民の回復を…
聖書日課 詩編79編(新共同訳 旧約pp.916-917) 神の民イスラエルは、主なる神を知ろうとしない「異国の民」に攻め込まれ、敗北し、国を滅ぼされた。それによって、彼らは「近隣の民から辱められ」、「嘲られ、そしられ」た。 「【賛歌。アサフの詩。】神よ、…